続々登場中国語!

中国語の需要は年々増しています。好景気に湧く中国経済に参入しようとする企業が多いことも、その理由の一つと言えます。そろそろ中国語を勉強してみるのはどうでしょう。

フランスは、国連の文化機関であるユネスコの本部をパリに誘致したり、「芸術の都」といえば、日本人の多くが「パリ」と答えてしまうほど、自他ともに認める「文化」国家だ。
フランスでは、単なる金持ちを成金として蔑み、国に対しても、同様な見方をしていた。
そのため、「文化のフランス、経済の日本」というのが彼らのプライドだった。
だがいまや逆転してフランスでは、「文化の日本、経済のフランス」という論調で語られるようになっている。
かつては「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と日本型経営がもてはやされたが、経営不振に陥った日産はフランスのルノー傘下になることで、フランスの経営マネージメントにより再生を目指している。
日本の知られた目抜き通りは、フランスのファッション・ブランドで占領されてしまった観があり、街行く女性の多くが、フランスの商品を身につけている。
一方、日本のアニメーションは、フランスでの視聴率の高さ故に規制のやり玉に挙がったり、日本の漫画を中心として日本のポップカルチャーの商品を扱った店が、バスチーユ地区に数多く集まり、アニメーションや漫画のイベントが、頻繁に開かれている。
また、日本の若者のストリート・ファッションの写真集が、フランスで出版されている。
かつてフランス映画はハリウッド映画とならび世界に確固たる地位を占めていたが、現在も秀作を生み出しつつあるとはいえ、昔日の勢いはない。
代わって日本のアニメーション映画が世界中で受け入れられている。
日本で使われていたアニメーションの省略形「アニメ」は、世界中で日本製アニメーションを指す言葉となり、「マンガ」も世界中で通用するようになった。
そういう中で外国から「文化の日本」を位置づけた記事が発表され話題になった。
そして、日本はGNCが極めて高い国であると賞賛した。
海外から批判ばかりを投げつけられていた日本人は、日本経済を褒めちぎったエズラのときのように、マグレイのこの論文に飛びついた。
日本を評価する軸が突如として経済から文化、とくにポップカルチャーにすり替わった。
引用を明かした『キル・ビル』マグレイの記事を実証するようなアメリカ映画が世界中で封切られた。
それまで外国映画に現れる日本といえば、観光地の絵はがきのようなエキゾチックな日本であり、異国であることさえ示されればいいため、中国と混在していることがよくあった。
日本である必然性も少なかった。
必然性がある場合にも日本の習慣を奇習として描き、それを笑いものにするのがおちで、登場する日本人も単なる背景か道化であった。
が日本で、多くの日本人が登場するだけではない。
重要な登場人物はアメリカ人であっても、日本刀を使い、日本語を話す。
時として着物さえ着る。
そして、なぜ日本刀を使え、日本語を喋るのかについては、まったく説明がない。
流暢でないにしても、日本人でない俳優同士が、「やっちまいな」「行くよ」「おいで」と日本語で会話し、日本刀でやり合う。
アジア系のルーシー・リユーならともかく、主役のユマ・サーマンにまで日本語を喋らせ、日本刀で闘う達人になっている。
まるで日本映画のように、日本語、日本の衣装、そして日本の武器が当然のようにしつらえられている。
そして『キル・ビル』では、最初に「深作欣二にささげる」というタイトルロールが出て、何を引用したかを明かしてしまう。
しているのだ。
これまでも、日本の作品は、外国のクリエーターに多大な影響を与え、参考にされ、引用され、模倣されてきた。
海外でのリメークが多い黒澤作品がその代表だろうし、それは社会問題化し、日本のマンガ家が抗議の記事を新聞に発表したこともあった。
正式にリメーク権を得るということは最近では多くなったが、日本の表現や文化の影響を、これまでは海外の作者たちが表だって認めることはほとんどなかった。
映画『ボディガード』見せて、影響を受けたことを示すくらいが最大限の敬意の表し方だった。
しかしタラリャン・ツィーノは、影響だけに収まりえないことを映画そのもので示してみせた。
彼が敬愛する深作欣二監督の作品にたびたび登場する千葉真一を、役名もそのままで出演させ、『バトル・ロワイアル』から栗山千明が抜擢されている。
ルーシー・リユーの役名オーレンも『影の軍団Ⅳ』の志穂美悦子の役名「お蓮」から取られている。
布袋寅泰作曲の『新・仁義なき戦い』のテーマ曲が、まるで『キル・ビル』のテーマ曲でもあるかのように印象的に使われ、梶芽衣子が歌う映画『女囚さそり』シリーズのテーマ曲「怨み節」や、『修羅雪姫』シリーズのテーマ曲「修羅の花」がそのまま使われている。
ユマ・サーマンが敵の女を拷問する場面に流れるのも深作欣二監督の『柳生一族の陰謀』(一九七八)のテーマ曲である。
衣装や殺陣も『修羅雪姫』そのままで、足首を切りまくるシーンは三隅研次監督『子連れ狼/三途の川の乳母車』からのものだ。
そして『GHOSTINTHESHELL攻殻機動隊』(一九九五)などの作品で世界的に知られる日本のアニメーション制作会社、プロダクションI・Gが制作したアニメーションが挿入される。
これまでの映画なら換骨奪胎するところだが、ダラリャン・ツィーノはそれをしなかった。
『広辞苑第五版』には、「換骨奪胎」とは、「詩文を作る際に、古人の作品の趣意は変えず語句だけを換え、または古人の作品の趣意に沿いながら新しいものを加えて表現すること」とある。
つまりこれまでなら、タラリャン・ツィーノが影響を受けた作品を参考にしながらも、出典をできるだけわからないように変えてしまうところを、『キル・ビル』ではそうしなかった。
舞台を日本以外に変更し、俳優をアメリカ人にするだけでもよかったのに、できるだけ出典がわかるようにして、表現様式や引用のごった煮とした。
登場する日本人俳優の中でもハリウッドに仕事の場を移しているのは、千葉真一だけで、俳優さえも、タラリャン・ツィーノが魅了された作品からの引用である。
千葉は、彼のテレビシリーズの代表作『影の軍団服部半蔵』の役名で出てくる。
ハリウッド進出にあたって千葉真一は、日本の玄関口・成田空港がある千葉が偶然自分の苗字であり、ある程度の知名度があるためか、名前はアメリカで有名な日本製品から取りあげたのは海外向けにアレンジされた「ソニー千葉」ではなく、東映でB級作品に数多く出演していたオリジナル・ヴァージョンの千葉真一であった。
タラリャン・ツィーノ監督は「映画のスポンジ」タラリャン・ツィーノ監督は、高校中退後に俳優を目指して、ビデオショップの店員として働いていた。
いまでは伝説ともなっているその「ビデオ・アーカイヴス」というレンタルビデオショップは、「ロサンゼルスで一番クールで一番ポップなどビデオ・レンタル店で、店員はほとんどひとり残らずフィルムメーカーか芸術家志望だった。
人気作品の品揃えより「無名のものほど価値がある」とするようなその店で、五年間も店番をしていたタラリャン・ツィーノは、そのアーカイヴスに含まれる日本映画や香港映画を見て過ごした。
「日本映画の父」牧野省三を父にもつマキノ雅弘は撼影所で育ち、現場で映画制作を学び、「フィルムをおむつ」にして育ったと言われたが、子どもの頃から映像漬けになり、ビデオショップで、あらゆる映画を見まくったタラリャン・ツィーノは、さしずめ連日ビデオを見ている内に、俳優ではなく、自分で映画を制作したくなり、最初に撮ったのが『レザボア・ドッグス』だ。

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